コラム

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ミノキシジルローション10%

日本で唯一発毛効果が認められている薬用成分に「ミノキシジル」というものがあります。日本では大正製薬の「リアップ」のみ認可されており、このミノキシジルが含有されています。リアップのミノキシジルの含有量は一番多いもので「5%(60ml)」となっていますが、アメリカを中心とした海外では「10%(60ml)」のものが広く利用されています。今回はミノキシジルが10%配合されている、育毛剤についてお話ししていきます。

ミノキシジルとは

そもそもミノキシジルとはどのような成分なのでしょうか。大正製薬は、実はこのミノキシジルの販売の権利をアメリカのファイザー社より譲ってもらうことで「リアップ」の開発にいたっており、もともとミノキシジルの元祖はアメリカのファイザー社であることがわかります。

ミノキシジルはもともと血圧を下げる「降圧剤」として開発された内服薬でした。臨床試験を経る中で、試験者に有意な発毛の効果が認められたため、「ロニテン」という降圧剤が開発された後に、薄毛治療薬としてのミノキシジル「ロゲイン」が開発されました。

内服薬と外用薬の違い

商品化された初めてのミノキシジルとしての「ロニテン」には高い発毛効果が認められています。しかしアメリカにおいては、AGA(薄毛)治療薬としての承認が見送られています。その後に開発された前述の「ロゲイン」は、スプレー缶に入った泡状の外用薬として開発されたミノキシジルで、こちらは承認を得ています。

効果が高いのになぜ?という疑問が起こりますが、理由として外用薬のミノキシジルに対して内服薬のミノキシジルは副作用が出やすいことが一つ挙げられます。もともとの開発に至った経緯からも分かるように、血圧を下げる作用がありますので低血圧の方が服用することで、たちくらみ、ふらつきなどの低血圧の症状が強く出る可能性があります。また、部分的に使用することが出来る外用薬と違って、内服することで体全体にミノキシジルの効果がでてしまいますので、「多毛症」という独特な副作用があることも良く知られています。これは頭髪以外の体毛も発毛が促されてしまうことで、ムダ毛などの毛も濃ゆくなってしまう副作用のことを指します。

ミノキシジルの内服薬は医師の指導のもとで正しい服用方法を守れば、決して危険な治療薬ではありません。それどころか、AGA治療においては決して欠かすことのできない治療薬です。処方を受ける際には、専門の医療機関で医師のもと処方を受けるようにしてください。

フォームタイプとローションタイプの違い

ミノキシジル外用剤には、AGA(薄毛)治療薬として初めて開発された「リアップ」のような泡状のもの以外にも、リアップのような液体状のものもあります。それぞれにメリット・デメリットがありますので、一覧で確認していきましょう。

メリット デメリット
ローション(液状)タイプ 正確な使用量で利用できる 垂れやすい
フォーム(泡状)タイプ 頭皮にとどまりやすい 使用が目分量になる、価格がやや高い

 

上記のように一長一短であると言えます。ミノキシジルは塗布した後、手でしっかり手でもみ込む必要があります。その後少なくとも数時間はそのままの状態にしておき、成分の浸透を促さなければなりません。使用方法にもよりますが、その点では髪の毛に留まりやすい泡状のフォームタイプの方が利用しやすいと言えます。一方で、ミノキシジル外用薬の使用の目安としては、1日に2mlを2回に分けて使用する必要があります。ローションタイプのミノキシジル外用薬には、一般的にスポイトが同梱されておりスポイトの目盛りに合わせてミノキシジルローションを摂ることができます。これがスプレー管に入ったフォームタイプのものですと、正確な量を計りにくく、1回の使用量が多くなりすぎてしまうことがあるのです。

使用にあたっては自身にあったタイプを使用していただければよいかと思います。

ミノキシジルローション10%の効果

外用薬としてのミノキシジル5%の発毛効果については、大正製薬より「リアップx5」の臨床試験の結果が発表されおり、確認することができます。

そちらによると、リアップx5(5%)の24週間(約6か月間)の投与で50%の方に「著名改善」・「中等度改善」が医師の評価で認められています。また52週間(約1年間)の投与になると、77.8%の方に同等の改善が認められています。これは「軽度改善」まで含めると、97.8%の方に「改善」の効果が認められることになりますので、ミノキシジルの発毛の効果の高さが分かります。

また、違う試験ではリアップ(ミノキシジル1%)とリアップx5(ミノキシジル5%)の「総毛髪数」の変化を調べています。これは1c㎡あたりの総毛髪数が24週間(約6か月間)でどのくらい増加しているかを見る試験で、それによると8週間の使用で「リアップ」が14.3本であるのに対して、「リアップx5」が19.0本。また24週間では「リアップ」が15.4本であるのに対して、「リアップx5」が21.8本となっており、ミノキシジルの濃度によっても発毛の効果が優位に高まることがわかります。

内服薬と比較して副作用が少ないとされている外用薬ですが、まったくないわけではなく低血圧の方などは症状が重くなることもありますし、皮膚のかぶれが出てしまう方もいらっしゃいます。ミノキシジルにおいては濃度が15%以上では副作用が多くなるだけで、発毛効果に大きく差がでないということが分かってきていますので、単純に濃度が高いものを選べばよいというわけではありませんが、5%を使い続けていて、今一つ効果が伸び悩んでいるという方にはミノキシジルローション10%を試してみる価値はありそうです。

処方に際して

ミノキシジルローション10%は前述のとおり、日本での取り扱いがないためほとんどが海外からの輸入品となりますが、近年多くの個人輸入において偽物が多く出回っていることがわかっており、決してお勧めすることはできません。ミノキシジルローション10%の処方に際しましては、専門の医療機関で医師の診察を受けて、処方してもらいましょう。

記事監修

平成14年
帝京大学医学部卒
平成14年
帝京大学附属病院
平成16年
帝京大学大学院医学研究科第一医学専攻博士課程
平成20年
同博士課程修了(博士号取得)
平成20年
上尾中央総合病院
平成27年
上野ユナイテッドクリニック院長
平成30年
ユナイテッドクリニック名古屋院院長

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